こんにちは。
ロシアの原油・天然ガスの世界でどれくらいの規模があったのか気になり、調べてみました。また、軽くロシアの今後について考えたいと思います。中国の衛星国や経済植民地になるのではないかと言っている人がいますが、私もそう思います。陳腐な結論ですので、あまり価値のない記事の気もしますが、お付き合い下さい。
世界におけるロシアの原油・ガス
2020年、原油市場に出回った2041メガトン(純輸出量=市場出回り量という前提です、少し無理があるか?)のうち、ロシア産原油は13%の世界シェアを占めます。
同様に、天然ガス市場に出回った1017 十億m3のうち、ロシア産ガスは23%の世界シェアを占めます。ロシアがそれぞれの市場でNo.1、No.2の地位にあり、同国の基幹産業となっています。これだけの地位ですので、原油・ガス市場は急騰に見舞われ、不安定な値動きが続いています。
ロシアの原油・ガスの貿易
ロシアの原油・天然ガスの向け先についてみてみます。原油は欧州5割、中国3割、日韓1割といったところです。天然ガスについては、欧州5割、日本2割、中国1割というところでしょう。しかし、今般のウクライナ侵攻で、日米欧の西側諸国はロシアとの経済的関係をシャットアウトする方向に舵を切りました。そのため、ロシアは原油輸出のうちの7割、ガス輸出のうち9割について、非西側諸国にまわすか減産するかを迫られます。
中国との貿易
非西側諸国でたくさん資源を買ってくれそうな国、それは中国においてほかにありません。中ロの貿易関係が下図の通りになります。ロシアが原油・ガスを売って、かわりに電子機器を買う構図となっています。西側諸国のいないロシアで、中国は電子機器市場と安く買える燃料を手に入れることができるようになるのではないでしょうか。
まとめ
ロシアは中国依存を強めるのではないかと思います。貿易構造の視点では、ウクライナ侵攻に伴うロシア制裁は中国が焼け太ることをもたらすのではないでしょうか。今後も情勢に注目です。
おまけ:原油・ガスの純輸入↓
インドはほとんどロシアから原油を買っていないようですが、中国に次ぐ原油輸入国です。インドはロシアから武器を購入したり、それなりに仲が良く、今回のウクライナ侵攻でも批判には消極的ですので、彼らの動きも注目するべき点かもしれません。(さすがにインドが「ロシアの原油買います!」とならないとは思いますが)
IEAのサイトは面白いです